何が強みとなるのか、たくさんのやりたいことから方針を整理する

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    株式会社マルワ製麵
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    3KG

企業

株式会社マルワ製麵

デザイナー

3KG

1964年創業。地元の小中学校の給食の麺類を製造する、美幌には欠かせない企業。​製造の担当者である窪和広さんが代表取締役社長をつとめ、氏家美恵専務取締役が営業を担う。北海道産小麦にこだわり製造・販売するのがマルワ製麺の特徴。

お客様の食生活を麺と食材から豊かにしていく

  • 食の大切さを伝えていく
  • 誠心誠意で応えていく
  • 出来ることを積み上げていく
社名株式会社マルワ製麺
所在地〒092-0031 北海道網走郡美幌町字大通南5丁目5番地
電話0152-73-3371
FAX0152-73-3199
創業1963年(昭和38年)4月
設立1972年(昭和47年)5月10日
代表者代表取締役社長 窪 和広
事業内容麺類製造卸、ギフト商品・お土産品販売、業務用食材卸、オンラインショップ

第1回

印象に残ったのは、なんといっても営業担当の氏家美恵専務の人懐っこい魅力的な人柄。問い合わせ連絡を受けたら、まず取引先を訪問し打ち合わせ、次に自社工場を訪問してもらうなど、コミュニケーションを大切にしている姿勢が伝わってきました。会社と会社を越えて、人と人とのお付き合い。飲みながらの会話も大好き。

氏家さんの営業力と経営力が会社の可能性を広げている一方、マルワ製麺の業務内容や製品は散らかり気味。整理が必要だと感じました。整理できていないので自社の説明もつい長くなりがち。商談会へ向けて、会社や商品の魅力を、限られた時間で完結に伝えることを目指したい。

〈強み〉

  • 営業担当の氏家美恵さんの人柄
  • 小ロットのOEMに対応可能
  • 生産者拘りの「ひでちゃん小麦」を使用

〈弱み〉

  • 営業が1名なので多くの対応が難しい
  • 製造者(窪和広社長)の拘りが強く納得しないと開発が進まない
  • 取り扱い商品が多くコストパフォーマンスや管理が難しい

第1回を終えて

氏家美恵さん

  • 商談会では短時間で会社や商品についてバイヤーに伝える必要がありますが、いつも話が長くなりがち。どの程度簡略化したらよいかポイントをまとめたい。
  • 弊社のウィークポイントを客観的に指摘してほしい。
  • 弊社の商品の特徴、メーカーとしての特徴をまとめてブランディングしていきたい。
  • 「マルワ製麺と言えば〇〇」と言われるように覚えてもらうにはどうしたら良いかアドバイスを頂きながら検討できればと思います。
  • 「ひでちゃん」シリーズのストーリー作りと見せ方、販促などについて具体的なアドバイスが欲しい。

〈次回までの課題〉

  • 美幌の小麦の強みの深堀りを進める。
  • 麺の製法を詳しく伺う(差別化の基本は「原料」「製法」「人」)

第2回

前回の内容をもとに社内で検討されたようで、方向性がかなり整理されてきている印象。氏家美恵専務の好奇心と吸収力がすごい。マルワ製麺は「OEMに強い会社」として打ち出していくという方向性が固まった。利益率の高い自社ブランドを強化していくことを予想していたので驚いたが、営業を担当する氏家さんのコミュニケーション力、小ロットの製造に対応できる生産体制を考えると、北海道産小麦にこだわるなど小〜中ロットに対応できる、原料にこだわるOEMに特化していくのは良いのかもしれない。

マーケティング担当の柳原さんの提案で国際OEM・PB開発展への出店の検討を開始。引き続き、商談会へ向けて、会社や商品について限られた時間で完結に伝えられるようになることを目指す。会社の方向性を整理しながら、将来的に会社案内等に落とし込んでいくことも検討。

第4回

最終回は美幌を訪問。マルワ製麺の工場で、製造の責任者もつとめる代表取締役社長の窪和広さんと話した。また、マルワ製麺の代表的な製品である「ひでちゃん小麦」シリーズの小麦を生産する地元の農家・喜多秀雄さんが「はるゆたか」を栽培する畑も訪問。独自に製粉し​フォーリングナンバーを取得しているお話などを伺った​。百聞は一見にしかずで、やはり工場や畑を訪問することで理解できることは多い。

農協がまとめて製粉するという生産体制上、差別化するのが難しく、美味しさの追求をおきざりに、つい何を混ぜるかという話になりがちな小麦。限られた可能性の中でいかにおいしい麺をつくれるかという話を中心に、ロシアのウクライナ侵攻が小麦の価格に及ぼす影響などにについても話した。
製造を担当する窪さんのこだわりを強く感じ、ウェブや会社案内でそこがもう少し強く出ても良いのではないかと感じた。

初回の面談では、やりたいことが色々あり、アイデアが次々に浮かんでくるので、良く言えば独創的な、場合によっては乱雑になってしまいかねない企業という印象を抱き、全4回の面談で方向性をまとめるのは難しいのではないかと心配した。しかし、じっくり話を聞いていくと、芯の通った企業であり、回を重ねるごとに整理されていった。